断片的考察

ついてまわる2つの思い:貪欲と不安

朝起きて坐を組む。思いはいつも「貪欲」と「不安」の間を行き来する いや、朝起きた瞬間にすでにそうなのだ。 坐すればそれがより明確になり。普段はそれが意識されないほどに溶け込んで、その思いがために右往左往する。 坐を組む。やらなければならない仕…

生きてるだけで丸儲け、でいいのか?

という言葉、これは明石家さんまが言い出したとか、そのへんははっきりしないが、「生きてるだけで丸儲け」という言葉は大衆に肯定的に受け入れられている感じがある。 それならば「死ぬときは全てご破算」とも言えるのではないか? だいたい、世の中のマジ…

思う通りにいかない人生

おおよそ自分のこれまでの人生を見渡して、また、世の中の様々な人の有り様・出来事を見るにつけ、すべて煎じ詰めたところ「どうして私の思うとおりいかないんだ」とぐずっている姿でしかないのだということを、特に最近になってつくづく感じるようになった…

染み付いた世間的価値観を転換させることの難しさ

世間的価値。それは生まれてからずっと親・学校教員・関係する友人・知人を介して叩き込まれ、そして世の中に渦巻く情報すべてにそれが溢れかえっているので、まるで空気のようなもの、疑うべからざるもの(疑う目すら持ち得ないもの)となっており、完全に…

人生の本当の価値に目覚める:まっさらな生命の実物地盤に立ち返るということ

自分が自分と思う以前に「私が私が、俺が俺が」という以前に、母体に命として生まれた瞬間にどうしたって片足は棺桶に突っ込んでいるんだ。 人生の本当の価値観に目覚めるためにはその棺桶から見直す必要がある。 つまり生まれる以前に堕ろされていてもおか…

思い以上の「私」

普段、私と思っている私は「業識」としての私。つまり、どこで生まれて誰を親としてどういう環境で状態で生まれ育ったか、そこでどういう教えを受けて影響を受けて何を価値概念として身につけたか、あらゆる偶然の産物としての集合体を私だと思い、その私を…

人生100年時代をどう生きるか?

というような見出しが、殊に最近目につく。 あるいはそれに近いような見出しをつけて、平均寿命が伸びた超高齢社会の日本で「この長丁場の人生をどう生きていくか?」「いかにうまく生きていくか?生き抜くか?」といった点について、お金に関するやりくりを…

アイディンティティという幻想、中年の危機とはなにか?

youtu.be 人は成長過程において「自分とは何者か」という自我を形成する上での不安定期があって、それが思春期や青年期においてアイディンティティ(自己同一性)という形で落ち着くことによって、その後の安定的な成長過程が導かれる。 心理学的に規定する…

世間的・世俗的な相対的価値観は「没価値・無価値」を内包している

自分の存在意義とはなにか? 他との兼ね合いの中での(自分の所属する社会全体あるいは小さなコミュニティの中における)価値基準をモノサシとして自分の価値を測ってさまざまな思惑の中で「良い悪い」「勝ち負け」を判断しているのが人間の常の姿だと思う。…

アテを描くことと一応の方向をもつことの違い

「〜のために」というアテを描いて行動するのが世間一般のあり方だ。 「いい学校に入るために」 「いい会社に入るために」 「いい仕事に就くために」 「いい彼彼女を見つけるために」 また、結婚して子どもでもできれば 「いい学校に入れるために」 「いい職…

アタマで考えると抽象的な概念にしかすぎないのに「実物としてある」と思い込んでしまう

ことはよくある。 「悟り」でも「母性」でも、アタマから抽出された概念として、本来は曖昧な性質のものなのに、社会的概念として強化されて固定されると、そこに「カチッとしてある」ものとして捉えてしまう。 「悟り」を得る。 「母性」を得る。 所詮アタ…

我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか

という、ゴーギャンの絵があるが、いかにも頭の先っぽの思いを追いかけたような言葉だ。こういうタイトルで多くの人は、そこにいかにも人生の深い問いかけがあるように思って、それを同程度のアタマで掴んでしまう。 「左の窓から右の窓へ一羽の鳥が横切った…

求めて得る道筋

普通の世間相場では「求めるとき、手に入れようと思うとき」私の思いで(ものさしで)追い求め、手に入れる。 「私が求め、私が得る」という図式が当然だと思う。 ところが、仏法では、その図式のまま私の思いで求めることは、真逆の方向に離れていくことで…

今あるものを大事に使う

いわゆる八大人学にいう「少欲」「知足」。 仏教では「無欲」などという非現実的なことは教えない。 それはそうだ。食欲や睡眠欲がないのは辛い、性欲がない世界もつまらないだろう。たいていの芸術文化はこの性欲(色気)をベースにしているのだから。 仏教…

思い固められた私

朝、目覚めた瞬間から、その日やらなねばらない仕事内容を頭で算段している。 「まず、あれを片付けて、その次にあれをやって」 「ああ、あの人からまだ返事がない、あの人にあれを頼まなければ、面倒くさいな」 などなど、次から次へと湧いて出てくる。 ほ…

お金が御本尊様という価値観

この世の中の問題は、一皮むけば、たいていみんな「お金」の問題である。 自ずと「お金」が絶対価値のようなつもりで、それを御本尊様にして生きている人が大半ではないだろうか。 そうした人は、お金をエサに騙されて、また、お金を人質に騙される。 うまい…

なんともない私

春の花、満開の桜。 大勢の花見客が集まる場所でも、ひっそりとした路地でも、同じように花を咲かせる。 道端に花咲く、たんぽぽ、すみれ、ハコベなどの道草。 満開の桜の下だろうが、花見客に見向きもされなかろうが、ただ自分の花を咲かせている。 世間的…

ベストセラーは凡夫の鏡

Amazonのベストセラー、いわゆるランキングの上位100位あたりを日々定点観察しているのだが、定番といえば、男女のアイドル系の写真集、ダイエット本、お金もうけ本などである。 これらの定番ラインナップからわかるとおり、ここには凡夫の煩悩がありありと…

実物見本こそ大事

無所得無所悟こそ実物見本でしかありえない 言葉の受け売りでは上滑りしてしまう ただのボケた概念でしかない 実物見本、よく浸かった沢庵

畢竟帰処運転

焦らず、慌てず、無理をせず 愚図らず、藻掻かず、頭の思いをいじくらず 今ここ、天地いっぱい、ただやる、ただやめる、ただ生きる

生まれてきてよかったとも思わないが、ともかく子供を生んでおこう

いつ頃だったか、とある政治家が女性を子供を生む機械のように扱って避難を浴びたことがあった。もちろんこれは避難されるべき無神経な言葉だと思う。しかしながら、同じような無神経さ、鈍感さで実際子供は作られているのではないか、という気がする。 そも…